詩:前略、着任しました

 前略、着任しました

 自宅の近所に転勤しました
 ご配慮頂いた方々には深く感謝しております

 これから快い季節ですし
 毎朝荒川の堤防を自転車で通勤しています
 生まれ育ったのが荒川の近くですから
 なんとなく川は好きです

 転勤して惜しむ事は
 同じ荒川なのに
 可愛らしいあの花がこちらにはないということでしょうか

 そちらのサクラソウはそろそろ咲くのでしょうね

:-

 初出:びといんねっと(1990/04)
 自家製本詩集「1966」(1993/06)収録より一部修正

 追記
 時期的に紛らわしいけど、上記はフィクション。というか、過去の作品。
 すーちゃんのひとりごとの尾頭付き:さくらそうの記事を読んで、15年前に書いた詩の事を思い出し、冊子を引っ張り出してきた。
「ねこぱんち統合整備計画」の一環として、ちょっとリニューアルして公開。

コメント

  1. てりこ より:

    一瞬本当に転勤になったのかと思ってしまった慌て者です(笑)

    文自体は男性のものなのに、「サクラソウ」と言葉が入るだけで
    全然印象が違うものになるんですね。

    春の暖かい風が顔を撫で、川の冷たい風が髪を乱す。
    心地よい季節の薫りのなかでふと思うのは記憶の内の可憐な花・・・

    そんな情景が浮かびました。

  2. もも より:

    同じく「異動なし」って言ってたのに、って思っちゃいましたw
    花の季節になりましたね。ふんわり漂う花の香りに心躍る季節です。花粉症の方はそれどころじゃないですね(苦笑)

  3. 秘書 より:

    右に同じで転勤されたのかと思ったおバカ3号です。
    春らしい心温まる詩ですね(〃▽〃)

  4. びといん より:

    てりこさん江
     印象違いますか?
     詩人・日向夢想も俺の人格のひとつです。最近めっきりごぶさたですけど(笑)。

    ももさん江
     そう、花は嫌いではないんですけど、もう、花見でもクシャミ連発っすからねぇ。悩ましいです。

    秘書さん江
     温まっていただけましたか。うれしいです。