エヌさんとはSNS上でのやりとりのみなんだけれど、いつも前向きで明るく、公私共に慕われている様子が伝わってくるような、素敵な方。
エヌさんのご伴侶は、おそらく多くのひとがその名をご存知であろう有名グループのメンバーで、ソロ活動時のマネジメントはエヌさんがやっておられるという。
普通は俺ごときが知り合える条件は何もないのだが、数年前にご伴侶の楽曲の詞の一部をネット上で引用したい旨の問合せをしたのがきっかけで、以後エヌさんにはSNSで相互フォローしていただき、今日に至る。
今年も元日にはSNSのダイレクトメッセージで新年のご挨拶を送った。
いつもは、数日中——長くても一週間以内——には何かしらのお返事をいただいているが、それがこれには1ヶ月を過ぎてもまったく返事がない。
返事を期待しての相互フォローではないが(そりゃあ普通の挨拶程度の返事は期待しているが)、これまでと比較してのちょっとした異常に、心配になった。
エヌさんのアカウントページを見に行くも、昨年末以降の投稿はない。
最新の投稿(昨年晩秋のもの)へのコメントには、リアルのお知り合いと思われる方々の、年明けになってのコメントの数々。
「突然ですね。悲しいです」
「いつかまたそちらでお会いしましょう」
「力になれなくてごめんなさい」
「お母さんには会えたのでしょうか」
「○○さんと再会したらよろしくとお伝えください」
え?!
少し話が遡ること昨年の夏。
エヌさんが、ご伴侶のグループのライブ——コロナ禍のため延期、中止になった——で販売予定だったマスクをSNSに投稿しておられ、グループのファンとしてはぜひ欲しい、個人レベルなのでほんのわずかだけれど購入したいと連絡してみた。
物販用マスクというのは俺の誤解で、販売する予定だった手拭いを使いマスクを自作したとのこと。その手拭いは、エヌさんの手元にも少数もらっているだけで、頒布するほどはないと。
しかし、マスクは数個作ったので、ひとつを譲っていただけるとのお話。
「いやいやいや、そういう意味で言ったんじゃないんですよぉぉ!」と恐縮しつつもお言葉に甘えた。
手作りマスクが届いた時、差出人の住所は書かれていなかった。
ご伴侶が著名な方だしなあと察し納得はしているが、お礼をしたいのでと伝えれば、
「お気持ちだけいただきます。お気遣いをなさらぬようにと連絡先をお伝えせずにいますご無礼をお許しください」とのお返事。
嫌味がなくじつにスマートなお返事に、こちらこそ恐縮する。
話を戻す。
野暮な事と承知はしつつ、エヌさんの現状について、ご伴侶の所属先へ問い合わせる事も考えた。
でもそれは、昨今の社会情勢や常識から考えても良い行動とは思えない。
また、万に一つでこちらの気持ちが伝わったとしても、
「ご心配なさらずに」
とのエヌさんからの伝言をいただくだけなのではないのか。
うん、たぶんそうだ。
年明け以降、SNSでのお返事がまったくない事については、きっとご伴侶の活動——このご時世における対応策等で忙しいからだろう。
もしくは、ちょっと遠いところへお出かけなさっているのですよね。
またいつか、お話できますよね。
エヌさんからいただいたマスクは「健康のお守り」として大切にしています。
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