境界、幅よ…

 職業が建築士だというのはプロフィールにも記載しているし、過日も仕事について少し愚痴った……もとい記事にした。

 そこでも語ったように、ウチは業界他社さまの協力事務所として、戸建住宅規模の設計図面クリーンナップや建築確認申請業務、着工後の工事監理者(業界用語で「サラカン」。建築主から委任され、建築主側として施工と図面との照査、指示指導を行う。対して「クダカン」が施工管理者、いわゆる現場監督さん。監理者と管理者が現場で質疑応答などのやりとりをして施工は進んでいく)などを請負うのがメインの業務。

 ウチの事務所規模や俺自身の資格・スキルからして、大邸宅とか複合構造とかは手に余るのは事実だが、それにしても設計監理を依頼される物件は、狭い敷地のいわゆる狭小住宅《きょうしょうじゅうたく》が多い(元請設計事務所の先生が設計監理を行い、ウチは建築確認申請の代理者だけを請負うという業務なら、大きめの住宅も少なくない)。
 それ自体は不満ではない。
 どんな家だって建築主の想いがあり、普通は一生に一度の大きな買物という方がほとんどだろう。そんな想いを形にすべく、いつも最大限のことはしている。

 限られた敷地になるべく広い面積の家を建てたいと誰でも思うが、それが簡単ではないというのもまた、設計のプロでなくても理解はたやすいだろう。
 大袈裟に言えば、そこが建築士の腕の見せ所なのだが、ホント難しいの。
 商業系の用途地域などで防火指定された場所に耐火構造で建てれば建蔽率100%までOKという敷地もあるが、ほとんどの所は60〜80%程度。
 さらに、民法に隣地境界線から外壁まで50cm以上の離隔をとれというのがある。

 まぁ、おかげさまで狭小住宅の設計経験をいろいろさせていただいたので、知恵や技(笑)はだいぶ蓄積できている。
 外壁の離隔や建蔽率はどうしようもないが、狭小住宅であっても、快適に住めるような設計工夫は可能。
 どんな規模の建物でもご依頼をお待ちしております。

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