中村獅童さんの小野田少尉

 フジテレビの終戦60年記念スペシャルドラマ「実録・小野田少尉 遅すぎた帰還」を見た。
 中村獅童さんは、好きな役者なので、という単純な気持ちだけだったんだけどね。
 ドラマ的には楽しめたし、獅童さんの熱演も、心地よかった。

 だが、帰国の時に「天皇陛下バンザイ!」と言った件や、ジャングル潜伏中の部下は地元警察との戦闘の時に不用意に抵抗して射殺されたとか、小野田さんの手記でも書かれている重要事項が曖昧になってたのが、ドラマ放送の限界かな、と感じた。
 実父と不仲だったという説は、まぁ、父役の中村嘉寿男さん(漢字、まちがってるかもしれません)が、一言もセリフがなかったってので表現してたのかな。

 あ!終盤は50歳という役なのに特殊メイクもせずに演じた獅童さんが、なぜか違和感なかったな。たぶんこれは演出意図として狙っての上だろうけどね。

 ラストシーンで、「30年間のジャングル生活で、楽しかった事はありますか?」「なにもありませんね」ってやりとりは、当然の事だけど、小野田さんに言われると、インパクトあるよね。
 経緯や結果はともかくとして、敗戦から30年間もジャングルに潜伏して戦っていた小野田さんに、もしも些細なことでも楽しかった事があったら、すげーやだ。

コメント

  1. 胡桃の中 より:

    小野田少尉から戦争を考える

    フジテレビの『実録・小野田少尉 遅すぎた帰還』を見ました。恥ずかしながら、僕はこの人についてほとんど何も知りませんでした。横田さんとの区別もつかなかったほどです。僕自身は1980年代生まれなので、このドラマを見るまでは小野田さんが帰還した時の様子さえ知り�