最初のアップルはこれだー

 昨2020年秋に発売されたいわゆるAppleシリコン搭載Macが凄いらしい。いや、凄いというのは解るのだが、俺はまだ入手しておらず、その実力を実感できていないので。
(店頭で実機を触ったことはある。「動作が速いなぁ」とは感じたが、店頭デモ機は素の状態だしね)

 搭載するCPU系列を変更すれば、パソコン本体の全体に影響=全面改定が必要であろうことは、その分野の素人の俺でもわかる。
 矮小ながらも感覚的には近いのは、新たに未経験の外国語を覚えるようなもの、だろうか。
 勉強(狭義の、学校的な学習の意)が大嫌いな俺からしたら、それはもうとてつもない苦労を伴う対応が必要なのだろう。

 詳細はネット検索すれば、もっと分かりやすい情報がいくらでも参照できるはずなのでここでは割愛するが、Macは過去に2回、大きなCPU変更を行い、まぁ当初は混乱も少なくなかったが、結果的にはうまく移行されてきたし、OSその物も実は大幅変更された事が何度もある。

 でも、その時々において、〝Macであること〟〝Apple製品であること〟についてはブレることがなかったのは、やはり、素晴らしいの一言だ。
 Macをあまり知らない御仁(笑)からしたら、そのデスクトップは三十年以上前からあまり変わらない、と思えるのではないだろうか。実際、機能操作という点に限ればあまり変わらないのだけれどもね。

 この機会に改めて思い起こしてみると、俺のMac歴(と同時にApple歴)も四半世紀以上になるのだなぁ。

 最初に買ったのは、Macintosh Color Classic。通称カラクラ。1993年末くらいに秋葉原の石丸電気で購入した。
(記憶が曖昧なのと、丁度この頃の日記を消失していて、確信が持てないが、カラクラは94年5月にディスコンされたようなので、93年末だろう。とにかく冬という記憶はある。)

 これが、最初のApple製品、俺のMacデビューである!

 当時のMacには、ハイパーカードというアプリケーションがバンドルされていて、これがひとことでは言い表せないもので、今で言えばプログラミング環境、オーサリングツール、開発環境……とかなのかも知れないが、とにかく、なんでもできた。
 プログラミングの知識がなくても、画面上に絵を描いてページめくりの設定をすれば漫画や読み物。ページ移動を自動にすればパラパラ漫画的なアニメーションもできる。(透明の)ボタンを配置して、そこを押したら音を鳴らしたり、別のページを表示させることによって画面が変化する表現など、単純な仕組みの組み合わせだけでも面白いことができた。
 スクリプトの記述も可能で、ボタン等にスクリプトを埋込めば、もっと複雑なこともできた。
 商品としてもこのハイパーカードを基にしたソフト(スタック、スタックウェアと呼ばれていた)も多数売られていた。

 娘が当時2歳くらいで、知識の吸収力が凄くて(乳幼児は乾いたスポンジのようだとはよく言ったもんだ)それこそ毎日学習成果をあげる娘と、Macのハイパーカードをやり始めた俺とで、色々なスタックを作って遊んだ。成長を実感できることもあり、楽しかったなぁ。

 その2年後くらいには、当時俺が主宰していた草の根ネットで、スタックを回覧してリレー形式に絵本を作成する企画をやったりした。

 それから四半世紀以上が経つ。これまで多くのMac、Apple製品を購入してきた。Newtonも買いましたぜ!(笑)
 Mac、Apple製品は大好きなのには変わりないが、あのハイパーカードの楽しさに勝ることはない。

 現在は、小学校でもプログラミング学習が必須になっていると聴く。

 現在のツール類が悪いというつもりはない。
 が、ハイパーカードは復活してくれないかなぁと、常々思う。

【以下、ほぼ私信】
 あのハイパーカードでリレー絵本企画の〝しゃもじ〟みたいなキャラクターの物語、続きがどうなるのか知りたいね。
 この記事をご覧の、当時の関係者各位の連絡をお待ちしています(ちょっとだけ本気)。

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