ガンプラへ繋がる、バンダイの歴史

 アマゾンに注文して、昨日届いたのだが、一気に読んでしまった。
 読みやすい文章ってこともあるが。

ガンプラ開発真話
猪俣 謙次 加藤 智

ガンプラ開発真話
メディアワークス 2006-03-17
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 第一章は、ガンプラ以前というか、バンダイ・模型部の黎明期について語られている。最初は退屈かと思われたが、この章も面白い。
 おもちゃメーカーであるバンダイが、今井科学らと共同で模型業界に参入するも、途中から当時のプラモデル業界ではイロモノ扱いされていたキャラクターモデル専門の路線に切り替える。この時点で、すでに現在のバンダイの思想は固まっていた訳だ。その後、大きな路線変更しないってのが、ガンプラの独占成功につながるのだろうか。
 しかし、スーパーカーブーム到来で、怪獣やロボットなどのキャラクターモデルは、カーモデルをはじめスケールモデルの人気に窮する。
 ここでも「流行りに乗るだけじゃなく、信念を通そう」と、あえてテレビ番組のロボットのプラモデルで勝負するが、大敗。
 ここで、スーパーカーブームの一端には「サーキットの狼」という漫画の影響もあった。今まで相いれなかったスケールモデルとキャラクターとが、実は融合していたって事に気づいたバンダイ。
 その直後に迎えたのが、一度は沈んだ(笑)「宇宙戦艦ヤマト」の再放送〜劇場版による大ヒット。
 バンダイは、「ヤマト」で、「キャラクターモデルのスケールモデル化展開」で大躍進する。
 まぎれもなくこの成功が、ガンプラへとつながる。

 だいぶ端折ってしまったが、第一章は、こんな感じ。

 この後は、リアルタイムに体験した時代なので、納得しながら読み進めた。
 とにかく、バンダイは伊達じゃない!

 この書籍全体の3分の1くらいは、ガンプラ以外についての事だが、そのどれもが、やっぱりガンプラの歴史に繋がっているのだな、と思う。
 タイトル「ガンプラ開発真話」というには大袈裟だけど、ガンプラファン、バンダイファンは、きっと楽しめる読み物だと思う。
 俺は、期待せずに購入したので、余計に楽しめた(笑)。
 まあまあオススメ。

コメント

  1. someday より:

    僕の「いつか読もう図書」の一冊です、これw
    リアルタイムとはいい難いから驚きの連続でせうね、きっと。
    少佐さんから借りてる「HOW TO BILD…」でさびびりまくってますから。
    MSVの期限はモデラーの発想だったんだ!と。

  2. mokeke より:

    この手の読み物は興味のある分野の物だと面白いですよね。

    私も以前「教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書」を買いましたが、まあまあ面白かったですし。

  3. びといん より:

    somedayさん江
     おぉ、「HOW TO BUILD GUNDAM」ですか!
     1と2を持ってたんですけど、1は引越の時に紛失してしまったんですよ。
     ガンプラとは関係ないですけど、その後のリアル設定の礎になった名著「GUNDAMU CENTURY 宇宙翔る戦士たち」(スタジオぬえ監修)も、今読んでも凄いですよ。

    mokekeさん江
     読者を限定しちゃうから、売上げは伸びずにすぐに市場から消えていくのに、同じ趣味の者の間では末長く語り継がれたりするんですよね。

  4. さなだむし より:

    イマイ、アリイ、タミヤ、そしてバンダイ・・・
    プラスチックの塊に、興亡の歴史あり。

    あ、でも僕はヤマトの100円プラモからなんで・・・

  5. びといん より:

    さなだむしさん江
     ヤマトの100円のも集めました。
     でも統一スケールじゃないので、一時期で醒めました(笑)。

  6. 少佐 より:

    「GUNDAMU CENTURY 宇宙翔る戦士たち」って画伯の06Rイラストの掲載されたやつですっけ?
    ボロボロなるまでページ繰ってましたね、当時。

  7. びといん より:

    少佐さん江
     画伯の06Rは掲載されてないですねぇ。
     俺のは画・美樹本氏のマンガのページがボロボロです(笑)。
     1981年発行で、「一年戦争」なんて設定は存在しないので、「ジオン大戦」とか表記されているのが妙味深いです。
     さらに、MS-05を「ザク」MS-06を「ザクII」と表記した最初の本だったかもしれませんね。