釧路旅行記6

　釧路旅行記1、同2、同3、同4、同5の続き。

　3日目の8月10日。
　いよいよ、釧路最後の日。

　ホテルをチェックアウトし、コンビニで朝食を買い、昨日の朝遊んだホテル前の市役所庭のベンチで食べる。
　10時。とりあえずJR釧路駅に向かう事にした。湿原に行きたいのだが、丁度よい電車を決めて、それに合わせて前後の予定を練ろうという事で。
　ホテルから釧路駅まで、500m程度。
　それにしても、道を歩いている人が少ない。今日は平日だよね。駅から市役所まで、町の人や職員は歩かないのかな。みんな車なのかぁ。
　くどいようだけど、市役所周辺に人があまり歩いていないというのは、落ち着かないぞ。東京とは違うね。

　釧路駅に着き、まず、コインロッカーに荷物を入れる。
　湿原行きの観光列車「ノロッコ号」は……14時過ぎか。ダメだな。普通電車でも、13時。
　という事で、行程を決める。

　まず、午前中は、バスでホテル方向へ戻り、釧路川沿岸の「港文館」へ。
　ここは、明治末期に石川啄木が新聞記者として2ヶ月半赴任した、旧釧路新聞社の社屋を復元した建物で、中は、無料の資料館になっている。こじんまりしているが、無料なりに楽しめ、混雑してもいないので(笑)、ソファで休めたりする。
　日本は地震が多いので、組積造の建物はほとんど残っていない。特に関東近辺はそうなので、こういう物件を見学するのは、楽しい。
　もっとも、この復元施設は鉄筋コンクリート造で、煉瓦は表面装飾だけだが、もちろん、意匠的な所はうまく再現されているだろう。

　次は、またバスで釧路駅まで戻り、「和商市場」で昼飯。名物の「勝手丼」を食いに行く。
　それにしても、この戻りは循環バス「くるりん」に乗ったのだが、これ、大人100円子供50円なんだよね。行きに乗った釧路バスの半額。知ってりゃ行きもこれに乗ったのに。もっと分かりやすい所に乗り場を作って欲しい。
　何かの協定とか暗黙の了解があって、駅前のバスターミナルには停車できないのかもしれないけど。

　ともかく、和商市場。丁度昼時、観光客でくそ混み。いや俺たちも観光客だけど(笑)。
　で、勝手丼。ガイドブックには「まず惣菜屋でごはんを買い、市場内の鮮魚店を巡って、小分けされたネタから好きな物を買い、乗せていく」とある。
　とりあえず、呼び込みのおじちゃんおばちゃんを無視して、市場内を一周する。
　まぁ、売り文句としてはそうなんだろうし、確かにガイドブックみたいにできるんだけど、実際は、どこかひとつの店だけでひと揃え完成させる。まぁ、よく見れば、ネタによって値段の違いがあるので、「ここはイカが安いからイカ」「ウニはあっちの方が安かったので、ここでは保留」とか、選んで市場内を巡回……ってのも、可能かもしれない。けど、そういう余裕がある雰囲気じゃないんだな。呼び込みに引っ張られて(俺はそれは無視するけど)、どこかひとつの店を決めたら、もうそこで全てのネタを選ぶ。
　まぁ、数切れ単位に小分けされた各々のネタの値段なので、ひとつ辺りの開きは10円とか大きくて50円。
　一周してみて、そんな事がわかった。
　ってことで、ほどよく混んでいる店に近寄る。
「はいよ。どれがいい？　ごはんの大きさは」
　4種類の丼を貼り付けた板を示される。小盛、普通盛、大盛、特大盛。俺は大盛を、嫁さんと子供たちは普通を注文。
　次に、それぞれネタを選ぶ。手前に並んだ物から、好きなのを選ぶ。俺は1500円くらいを目標にする。子供たちは、無心に好きな物を選ぶ。特に息子。ウニ、エビ、カニ……ま、まぁ、いいよ。せっかくの旅行だし、こういう時には怒らない、怒らない。
　俺の勝手丼は、イカ×2、シメサバ、マグロ赤身、イクラ、生タコ、ウニ×2、クジラ。締めて約1200円。ちなみに金額トップは、予想通り、息子の約1600円。怖い物知らずだな。
　市場の中のベンチで食う。イカとウニは大好きなので、2個ずつ乗せた。クジラの刺し身って、初めて食べたけど、好きな味だな。どれも、もちろん新鮮で旨かった。

ねこぱんち！
俺育て！虎ヘッド風味：熱闘ブログ編： 釧路漫歩計