古今亭菊之丞師匠に惚れた!

 先日、“鴻池の猫”兄に誘われて落語会に行ってきた。両国のちゃんこ料理屋「吉葉」で開催された「吉葉寄席」というもの。
 毎回定員50名の予約制で、落語を聴いたあとは、噺家さんを囲んでちゃんこ鍋で懇親会。
 まず最初に言ってしまうと、とても楽しく、ちゃんこ鍋も旨く、大満足だった。

 プロの噺家さんの落語を生で聴くのは、二十数年前に上野の鈴本演芸場で経験して以来の二度目。だが、超久し振りのうえ、あの当時はそれほど興味もなく無料招待で行ったので、実質的には今回が初めてに限りなく近い。

 今回の高座は、古今亭菊之丞師匠。失礼ながら正直に言う。誘われるまで知らなかった噺家さんで、慌ててググり、プロフィールやら高座の動画やらを拝見した。そしたら、これがまた歌舞伎の女形でもやっているのかとも思える、スマートな色男。落語初心者の俺が言っても信憑性がないと思うが(笑)、しかし、短い噺の動画を一席観た限りでも「めちゃくちゃ巧い!」と感じた。

 落語会当日の演目は、途中休憩を挟み二席。一席目は「たいこ腹」。若旦那の道楽に付き合わされて散々な目にあう幇間《たいこもち》の噺。ネタ本編ももちろん面白かったが、まくらで「東武線に乗っていたら乗り越して浅草まで行ってしまった。と思ったら降りる駅『業平橋』は『とうきょうスカイツリー』なんていう変な名前に変ってたから気付かなかった。さらに線の名前も『東武スカイツリーライン』とかに。でもありゃぁ『伊勢崎線』でしょ!?」とやってくれて、兄と俺と嫁さんだけ大爆笑。俺ら三人は伊勢崎線沿線で育ったので、思いっきりツボにはまったのだ(笑)。
 そんなこんなでまくらでガッシリ掴まれて、ネタ本編でも最初から最後まで大笑い。
 二席目は「幾代餅」。吉原の花魁《おいらん》に一目ぼれした男の誠実さに花魁も惚れる人情噺。抱腹絶倒の噺の次に、会場・両国にちなんだ人情噺を掛けてくるとは、菊之丞師匠はただ者じゃないね。この噺、俺は初めて聴くのだが、兄が大好きだそうで、感激していた。
 「たいこ腹」には、若旦那、幇間、猫(笑)、お茶屋の女将。「幾代餅」には、商店の主、その奉公人、花魁、遊びに慣れた男(やぶ医者)が登場。
 どちらも解りやすい噺だし、登場人物も、「落語ってこういうもんだよ」という教科書みたいな噺で、誰でも楽しめたはず。
 それにしても、菊之丞師匠は、その風貌もあり、若旦那とか花魁、女将さんのしぐさなんかが似合うし、うまい。

 高座を堪能した後は、菊之丞師匠を囲んで、ちゃんこ鍋で懇親会。前述のとおり、参加者は50名程度だったのだが、師匠は、全員の所にご丁寧にまわってこられ、お人柄の良さを感じた。
 色々な裏話も伺えて感激。まくらで伊勢崎線の話をしてくれたのがたまらなかったと感想を述べたら、師匠は、俺らだけ異様にウケていたので東武鉄道の関係者かと思ったそうだ(笑)。

「生で本物の高座を体験した」という効果もあるとは思うが、それを差し引いても、菊之丞師匠の落語は巧いと思う。プロフィールによると現在四十歳だそうだ。このまま応援して、もっと円熟味を帯びた時も楽しみ。ぜひ「古今亭菊之丞」という似合いすぎる高座名(笑)のままで、これを大看板の名跡にしていってほしい。
 お人柄も含めて、古今亭菊之丞師匠に惚れた!

「吉葉」はちゃんこ料理屋さん。ちゃんこ鍋も凄く美味かった。それ以外に表現のしようがないし、理屈はいらない。お店の従業員のみなさんも素晴らしい気の利きようで、言うことなし。
 ちなみに、コースターは土俵(縮尺1/70で寸法や説明書きがある)、箸置きはおすもうさん(紙すもう人形風)になっている。あまりにも楽しそうなので、記念として使わずに持ち帰ってきた(笑)。
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「吉葉」に思いのほか長居できたので、武蔵野へ帰るには厳しそうな感じになってしまった“鴻池の猫”兄には、我家に泊ってもらった。そして家でも色々話しをした。
 私信になっちまいますが、兄貴、今回の落語会に誘ってくれてありがとう。そして俺に「兄弟分(アレ的(笑)な意味じゃなく、文字通りの兄弟分だよね?)になれて嬉しい」と言ってくれてありがとう。一緒に菊之丞師匠を応援して行きましょうね!


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