「K-20 怪人二十面相・伝」をテレビで観た。

 CS「日本映画専門チャンネル」での放送を録画しておいた映画「K-20 怪人二十面相・伝」を観た。
 2008年末に公開された作品だが、当時気になっていたもののタイミングを逃し、未見のまま。今日初めて観たのだが、もっと早く観ておけば良かったなと後悔した。

 平和条約締結により第二次世界大戦が回避され、それ以前の華族制度をひきずり身分差別がまかりとおる——パラレルワールドの?——1949年・日本。その帝都が舞台。
(俺も大好きな「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズ等の)白組とかが製作に関わっているとのことで、映像面での期待は持っていたものの、そのパラレルワールドって設定だけで“あとはもう何でもアリだろうな”くらいに思いつつ、視聴を始めた。
 しかし、見始めてすぐに引き込まれた。設定説明のテロップとともに帝都を俯瞰する映像には、東京タワーっぽいのとか高層ビルもいくつかあるが、その手前にはボロい木造家屋の集落が広がる。主人公が生活する「ドロボウ長屋」もここにある訳だが。このギャップをサラッと映すってのが凄い。
 その後は、まぁ、江戸川乱歩が生み出したダークヒーローであるところの怪人二十面相をキーワードにしてはいるが、雰囲気がちょっと違う。まず、乱歩作品以上に「二十面相は誰なのか」が解らない。解らないままに主人公が二十面相にされてしまう。
 っと、ネタバレは控えるが、ともかく、観ていて「予想していた事」とか「予想外」が絶妙に配置されていて、実に心地いい。
 前述のパラレルワールド設定により、無国籍風になっているのも、観る前のイメージを払拭してくれた。ルパン三世やバットマンと同じように、「その国の物語」っていう先入観なく楽しめるじゃねーか!
 そう言えば、もちろん個人的な感想だけど、この「K-20」は「ルパン三世 カリオストロの城」っぽくもあるね。
 怪人二十面相というダークヒーローを、謎は謎のまま(笑)、予想は予想のまま、うまくラストに持っていった。いやぁ、これはやられたって感じだわ。

 平吉や源治、そして葉子が目茶苦茶かっちょいい(「格好いい」の最上級)。葉子の操縦能力(笑)は反則っぽいけども、この帝都の世界ならアリだ!

 観たあとの解説で知ったのだが、この作品の佐藤嗣麻子監督は、山崎貴監督の奥さんなんだね!

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