親父が亡くなって4年半。なんとか資金も貯まり、先日、墓所の申込みをしてきた。
数年前に「代々の墓は姉さんが継いで、俺はそこには入れない」と言っていた親父。さらに「俺はどうでもいい。お前の代から新しく築いてくれれば、それでなによりだ」とも言っていた。
もう、家庭を顧みない、どうしようもないバカな親父。
親父、あんたはどうでもいい。ただ、お袋が可哀想じゃねぇか。呂律も回らなくなった状態で、最期に「苦労をかけて悪かったな」といったそのひと言で全てを許した、というお袋には、これ以上の心労をかけたくない。
憎まれっ子の親父が、まさかあんなに早く逝くとは思ってなかったからね、蓄えがゼロの俺は、あわてたよ。その辺はあんたに似ているのだろうなと苦笑してしまうね。
俺一人じゃなく、弟も半分出資してくれた。
新しい我が家の墓。その片隅に、親父、あんたもいれてやるよ。しばらくはひとりだけどな。
墓の工事が終わるのは来年3月。
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