久しぶりの「吉葉寄席」で菊之丞師匠の高座を堪能。

 日付変わって、昨日19日。古今亭菊之丞師匠の高座と、ちゃんこ鍋を囲んでの懇親会を楽しむ、割烹吉葉・主催の「吉葉寄席」に、行ってきた。
 約一年半ぶりになるのか。前回は嫁さんと二人だけだったが、今回はまた――二年前に俺の落語熱を再燃させるキッカケをくれて且つ、吉葉寄席を紹介してくれた――鴻池の猫兄も一緒。

 最初は「町内の若い衆」
 菊之丞師匠がお得意とするおかみさん――というか、師匠の風貌から、おかみさんの仕草が似合うのだ――がキーポイントとなる、いわば、真骨頂な演目ともいえる。
 個人的にはこれはたいした噺とは思っていないのだが(笑)ストーリーもサゲも単純明快で、大笑い。

 二席目「居残り佐平次」
 会場へ行く途中、嫁さんと「季節柄「船徳」を掛けてくんねぇかな。俺、あの噺大好きなんだ」などと話をしていたのだが、師匠が二席目に黒い着物に着替えて登場したので、「こりゃ怪談か?」と思った。
 が、まくらで吉原とか「四宿」、品川の話へ流れていったので、兄貴と顔を見合わせ「お、もしかして佐平次か!」とニヤリ。
 いやぁ、前述のように、おかみさんの仕草が似合うほどの色男である菊之丞師匠。生意気にも、ダークヒーロー佐平次はどうかなぁ、ましてや好きな噺だし、大ファンである師匠にがっかりしたくないし……などと思っていた。まぁ佐平次は最終盤まで悪漢ぶりはみせず、お調子者と振る舞っているので、そういう所は師匠の芸風にも合っている。
 が! いや、なんだかんだいっても、やはり菊之丞師匠。噺が進むごとに、どんどん引き込まれていく。終盤もみごとな貫録でやりきった! \日本一!/と(心の中で)叫んだよ。
 懇親会の時にお伺いしたのだが、なんでも、今年に入ってネタおろしをした演目らしい(聞き間違っていたらごめんなさい)。

 まくらといえば、「町内の若い衆」は、ひとを“持ち上げる(褒めちぎる)”場面が重要な噺(というか、それしかない(笑))。一席目そのものが、二席目のまくらのような感じになっていたのか!

 おかげさまで仕事が忙しい今日この頃。昨日も出かけるギリギリまで仕事をしていた状態で、比較的短いお出かけだったのだが、菊之丞師匠の落語会及び懇親会はもとより、その後のコーヒーショップでの鴻池の猫兄との歓談も、とても楽しく、なかなか高密度なひとときだった。
「笑い」っていいね。また元気にやっていけそうです。


落語番組は「TBS落語研究会」がダントツだと思う

 今年の晩春というか初夏というか、まぁそんな時期にNHK連続テレビ小説「ちりとてちん」をNHKオンデマンドで初めて視聴し、その流れですっかり落語にはまっているのは、ここでも何度か書いているとおり。

 主に、テレビの「TBS落語研究会」を楽しんでいるが、これが実にいい番組。
 本放送というのだろうか、最新のは地上波TBSで月1回の放送で、1時間枠で1席。演目の前後には京須偕充さんの解説(聞き手はTBSのアナウンサー)がはいるのだが、この解説が解りやすく丁寧なのはもちろん、京須さんの落語に対する愛情を感じる温かいもので、実にいい。
 1〜2週後のBS-TBSやTBSチャンネル1(CS)での放送時は、2時間枠で2〜3席になり(解説は地上波と同じ最初の1席のみ)、それ以前の分の再放送もランダムに(?)頻繁にやっている。

 この番組に登場する噺家さんは、——そりゃ贔屓の流派や噺家さんもいるので好き嫌いはあるけれど——どなたも「さすが」というかたばかり。毎回、長めの演目をじっくりと聴かせてくれるので、千葉テレビで放送している寄席中継番組「浅草お茶の間寄席」や、NHKの「日本の話芸」も観ているが、それらより充実感を味わえる。
「お茶の間寄席」は寄席の雰囲気が感じられるので良い(案内役の田代沙織さんも良い!(笑))のだが、いわゆる定席ゆえに各演目は十数分と短い。「話芸」ではまくらがカットされていて興ざめしてしまうことが時々ある(編集が巧妙ならまだ良いのだが、インタビューに答えている人の言葉をカットしている時によくあるようにコマ落ちっぽくなっていることがあるのだ)。

 先日も、BS-TBSで再放送された柳家小三治師匠の「野ざらし」を観たが、この噺のフルバージョンを初めて聴いた。今まで聴いた事があるのは、八っぁんが調子に乗って釣り針を自分の口か鼻に引っ掛けて痛がる所までってのばかりだった(高校生の頃に持っていた古典落語の文庫本で、サゲまでの筋は知っていた)。
 そんな訳で「研究会」では、小三治師匠の“ぼやきまくら”や喜多八師匠の“かったるそうなまくら”も堪能できる。って、もちろんまくらだけじゃねぇけど、俺はこのお二人の「ヤナギまくら(笑)」と、そこからネタへの流れ方や引込ませ方が大好きで(笑)。

 落語に興味があったら、ぜひ「TBS落語研究会」をご視聴あれ。深夜の放送なので、録画必須かもしれないが、損はないと思う。特にBS放送のが演目数が多いのでオススメ。


古典落語を聴く日々

 前《さき》の記事の通り、上方落語を題材にしたNHK連続テレビ小説「ちりとてちん」にはまり、その延長で、本物の古典落語を聴き始めている。まずは劇中に登場した演目や超有名な演目からあたってみた。

 桂枝雀師匠の「愛宕山」。この噺は上方と江戸でまるで違う演出で伝承されてきたらしい。それを比較して確かめたいので、春風亭昇太師匠版も。
 桂米朝師匠の「地獄八景亡者戯」。
 他には、柳家小三治師匠や古今亭志ん生師匠で、「時そば」「芝浜」「饅頭こわい」「船徳」「あくび指南」などの、かつて何度か聴いた事がある有名でとっつきやすい演目を。

 しかし、えーと、まだ単純に「聴いて大笑いしている」状態で、「落語について」語れるほどではないので、その辺は、もう少し勉強してから改めて。

 ともかく、落語のCDもiTunes/iPhoneに入れて、外出時でもよく聴いているわけだが、音楽をシャッフル再生した時に、途中で落語も再生されちゃった時は、吹いた。
 サザンオールスターズ「愛の言霊」の次に古今亭志ん生「妾馬《めかうま》」がかかった時には「お。iPhoneって解ってるねぇ!」と思い、それはそれで面白いが、さすがに変だよなぁ。
 落語はメディアの種類を「オーディオブック」にすればいいのか? でもそうするとiPhoneでリスト表示された時に、演目名が出ない。「ジャンルが落語以外」というスマートプレイリストを作るか?……とかとか、ちょっと悩んだが、なんのことはない。各曲の設定で「オプション」ペインに「シャッフル時にスキップする」って項目がちゃんとあったんだね(笑)。

 と、サゲもなくおしまい。