異臭騒ぎ

 帰路にて。
 上野で山手線に乗換えたのだが、その時、同時に乗り込んだ会社員風の女性3人組が、
「くさい! なんか、くさい!」
 と、騒ぎ出した。
 そばにいた年配の女性も、同調する。
「やっぱり!? におい、するよねぇ……いつも」
 それに端を発して、車両内のここかしこで、納得やら賛同やらの声が響き渡る。

 俺も、今月初旬から感じていた。
 俺の通常の帰宅通勤時に乗る山手線車内は、なんだか、臭いのだ。深夜の酒臭さとか、ホームレスとか、オナラとか、そういうのとは違う。果物の発酵した感じ。もうちょっと早ければ美味しくいただけたのに、わずかに手遅れ、という臭さ。

 俺は、上野〜秋葉原間の2駅しか乗らないので我慢できるし、並行して走っている京浜東北線に乗れば問題なしなんだけど。
 ちなみに、京浜東北線は臭くない。

 余談だが、前述の女性3人組が発端で、車両内の皆でワイワイと会話を交わしたよ。たった2駅だったけど、ちょっと楽しかった。都会では、こういう交流(?)は滅多にないことだからね。

 それにしても、あの臭いは、なんだろう。