あまかける[天翔ける]
神や人の霊などが大空を飛ぶ様子。
関連語→天下る
「やあ、あなた、なんだか元気がありませんな」
「さっき自殺したばかりだからでしょうか」
「新人さんでしたか。なぁに、この世界は慣れれば快適ですよ。気持ちよくて」
「なるほど、ふわふわしてますね」
「でしょう。こうして大空を漂っていると、生きていた時とは比べ物にならないほど幸せな気分でしょう」
「うむ。段々、そういう気持ちになってきました」
「それはよかった。ところであなた、なぜ自殺などなさったのです?」
「私は、元々は役人だったんですけど、去年定年退職したんです」
「ほうほう」
「ですが、この不況で再就職も思うようにいかなくて……」
「天下りできなかったわけですな」
「そうです。で、その後自暴自棄な生活が続いて」
「かわいそうに」
コメント
新作落語の雰囲気があります。
情景描写なしでもわからせることができるもんですねぇ。
はい。二人の会話だけで進行する小説、得意でした。
今回のやつ、落語と異なる点は「オチがない」というところでしょうか(笑)。
そのせいで、微妙な読後感があります。既存作ですが、これはこれで味があるかと思い、修正せず掲載しました。
>落語と異なる点は「オチがない」
え、オチありますよね。
「天下れず、天翔ける」
ってのは「うまいなあ」と思ったんですが。
ねえ、すしバーさん。
マンガーZさん江
まぁ、そこの所は狙った部分ですが、昨日掲載する前には、
悪人ではないが自殺なので、天国行きか地獄行きか、まだ確定していない。死んでさえも中途半端な状態、とか、
先輩はもうすぐ生まれ変わりの順番が回ってくるが、あなたはまだまだだよ。天界も人が溢れ返っているからね、とか……
オチを色々考えてはいたんですよ。
最終的には加筆修正せずに掲載しました。
すしバーさん江
その通りですね。
いや、本音としては、昔の作品なので、放ったらかしでいいかな、という感じです。
なるほど、何もつけないのが「粋」ってやつなんですね。
野暮でしたあ。江戸っ子じゃないんで(笑)
俺もオチつける派ですね。この辺SAGA生まれで西側の人間の血があるのかも。
「落語」もすきですが、
実は「新喜劇」も好きですし。
びと辞苑「いまがわやき」
いまがわやき[今川焼] 水に溶いた小麦粉を、平たい円形の焼き型に流し、餡を入れて焼いた菓子。 今川焼、好き。というか、餡が好き。大福とか、しることか。 洋菓…
マンガーZさん江
いえいえ。普通はオチを付けますってば(笑)。
いや、運転時に飲むクスリです
ああ、きぐるみか