里親になる

 覚悟はしていたし、ペットロス症候群とまではいかないけれど、今の自分の心身状態での〈にゃあ〉の旅立ちは、さすがに辛かった。
 で、俺の場合「もうネコは飼わない」ではなく、「またすぐにネコと暮らしたい」気持ちで一杯だった。
 半分は寂しさを紛らわすためにも、ネットでなんとなくネコ関係を検索したりネコ好きさんのブログ仲間からどんどんリンクをたどったりしていた。目に付くのは、にゃあと同じ茶白の子ばかり。

 そんな中で、とても気になる子を発見! その子の里親募集をしているらしい。
「やっぱり、にゃあの四十五日が過ぎるまでは、次の子は……」とも思っていたので、悶々とすること数日。
 しかし、こんなに悶々としていたのでは、かえってにゃあにも申し訳ない。もしかしたら、にゃあが紹介してくれたご縁かもしれない……。もう実に都合のいい勝手な考え方だが、そんなふうに思い、意を決して、その子の保護主さんに連絡をしてみた。

 そんなこんなで、もちろん家族とも相談のうえ、家族代表として俺が先方へ“養子縁組のお見合い”に行った。

 ブログでの写真やプロフィールなどでも既に「お気に入り」になっていたのだが、実際に逢ってみると、可愛い!
 保護主さんが、カメラが嫌いで写真写りが悪いと言っていたが、本当に、実際には、愛くるしい。保護されてから今まで、大切にされて家猫修行をしていたのだということを感じることができる。
 穏やかで優しくて人見知りもしない(だけどカメラは嫌い(笑))、おとなしい子。

 お気に入りだというベッドの中にいるその子に、
「うちの子になるかい?」
 そうささやきながら頭や背中をなでてやっていると、ゴロゴロいいながら、すぐに寝てしまった。うわー、なんだこの可愛らしさ!

 その子は、今度の日曜日に我家に引越してくる予定。

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